杉本家の婚礼衣装
京都市指定文化財で江戸期の京町家の佇まいを残す杉本家(下京区綾小路新町西入)で、「杉本家に伝わる婚礼衣裳展II」が19日まで開かれています。
展示では、6代目の嫁として嫁いできたお小枝さんと7代目の嫁のたつさんの婚儀に使われた打掛などの婚礼衣装や銀盃、錫銚子、嶋台、祝儀袱紗(ふくさ)などの婚礼道具計43点が床の間や座敷などに展示されています。お小枝さんの打掛は約150年前のもので、白綸子に草木と鶴亀の刺繍、絞り染めと描きによる鹿の子模様が施された豪華なもの(写真)。
また、たつさんの打掛は金糸がふんだんに使われています。財団法人奈良屋杉本家保存会の学芸員で杉本家三女の歌子さんは、「明治27年のたつさんの婚礼時に使った三三九度の盃には紅が残っています。婚儀は夜行われており、打掛の金が蝋燭の光で光沢を放ち、豪華だったことでしょう。この場で行われた婚儀を想像していただけたらと思います」と話しています。
一般1500円、高校生以下800円。問い合わせ先(財)奈良屋記念杉本家保存会TEL075・344・5724/FAX075・343・3773。