子どもの”生きづらさ”に共感を 楠凡之氏が講演
みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい―第58次京都教育研究集会2008(実行委員会主催)の全体会が8日、京都市上京区の同志社大学今出川キャンパスで行われ、229人が参加しました。
北九州市立大学の楠凡之教授が、「対立から共同へ―”生きづらさ”をつながる力に」と題して講演しました。
楠氏は、いじめや児童虐待を受け、自身もいじめやリストカット、現実逃避などの問題行動をとった学生の体験レポートを紹介しながら、これらの問題行動が、子どもたちの悲しみや心の傷の表れだと指摘し、その子どもの気持ちに思いやり、「生きづらさ」に共感することが大切と強調しました。
子どもの各々の表現の仕方や悲しいという感情をそのまま受け入れ、子どもの抱えている問題を理解し、それに見合った援助をすることで、子どもが自分のことを肯定的にとらえ、自身で問題を乗り越えていく力をはぐくむことにつながると話しました。
また、大人も同様に、新自由主義施策の中での”生きづらさ”を自他への攻撃としてでなく、新しい社会連帯の力にしていくことが大切だと述べました。
2日目の9日は、午前9時半から、立命館大学衣笠キャンパス(京都市北区)で28の分科会が行われます。