社会福祉は存亡の危機にある 介護保険シンポ
京都府保険医協会は7日、京都市中京区の京都商工会議所講堂で「出直せ介護保険!」シンポジウムを開き、175人が参加しました。
来年4月に改定される介護報酬見直しに向けて問題点を明らかにし、国に改善の声を挙げようと開いたもの。
基調報告で、社会福祉法人七野会の廣末利弥理事長は、これまで2度の介護報酬改定と見直しで、利用者には負担増、介護事業者には報酬削減を強い、社会福祉が存亡の危機にあると指摘。09年の法改定では、軽介護者の介護保険外しやさらなる利用者負担増が狙われていることを挙げ、国庫負担率を元に戻すこと、憲法にもとづく社会保障・社会福祉の復権が必要と話しました。
介護保険施設長やケアマネジャー、医師、看護師らによるシンポでは、老老介護、認知症の人を認知症の人が介護するなど在宅療養差生活が困難になっている状況や低待遇にある介護職員の実態などが報告されました。
参加者らは、医療・介護にかかる費用を国が責任をもって負担・拡充することを確認し、国に社会保障制度改悪の中止、介護従事者の処遇改善などを求めるアピールを採択しました。