建国記念の日不承認のつどい 「新自由主義以後の日本社会と東アジア」をテーマに、「第43回『建国記念の日』不承認2・11京都府民のつどい」(同実行委員会主催)が11日、京都市下京区で開かれ、約150人が参加ました。この集会は、2月11日を紀元節として天皇の権威や軍国主義を復活させようとすることに反対して毎年開かれています。
 「暮らしと経済研究室」主宰の山家悠紀夫氏が「『新自由主義と日本経済』―東アジアとの良い関係をどう構築するか」と題して講演しました。
 山家氏は、サブプライムローン問題を発端とした経済危機は、アメリカが新自由主義政策を広げ、金融の証券化を行った結果、「サブプライムローン」というリスクのある証券を世界中にばらまき、破綻させたことによるものと解説。日本経済は90年代後半から、外需頼みに変化して国内需要が弱まり、アメリカの経済危機の影響を大きく受け、経済が失速したことを指摘しました。
 小泉内閣が進めた「構造改革」で、アメリカの要望どおりに規制緩和を進め、大企業の利益を優先し、非正規雇用の増大や労働者の賃金を下げ続けて内需が下がったことを批判。「日本経済を立ち直らせるためには、アメリカ中心の新自由主義的市場万能主義から脱却し、労働条件を改善して、社会保障制度を拡充することが必要です。対米従属を脱し、過去の戦争の反省にたってアジア諸国の信頼を得て、アジア経済の発展に日本が役割をはたすべき」と訴えました。
 会場からは「大企業が首切りを進めている。大企業を規制するにどうしていけばいいのか」「小泉構造改革のやり方に疑問をもった経営者もいたのではないか」などと質問が出され、山家氏が答えていきました。