20090227-03.jpg 最終回は、マネージャーの“センバツ”編です。
 島本省二専任コーチの取材中に、「英単語のテストがあったんです!!」と女子生徒がこちらにむかって走ってきました。マネージャーの宮下仁衣奈さん(1年)。小さい頃から父親とキャッチボールをし、大阪体育大学付属中学校では準硬式野球部に所属。男子部員に混じって、白球を追いかけた大の野球好き。
 福知山成美では入部は認められませんでしたが、スコアをつけられる能力をかわれ、同校初の野球部女子マネージャーに選ばれました。
 「全員がレギュラーになるため頑張っている。その思いをともにしたい」。最後の一人が自主練習を終えるまで見守り続ける毎日。1時間半かけての通学。大学進学を目指し、勉強にも力を入れるがんばり屋です。「それだけは褒めてあげんとなー」と田所監督。「他にも褒めるところないんですか」と彼女が言い返すと、周りからは失笑がもれました。
 「監督はフレンドリーに選手全員に話しかけるので、チームのムードがよく、みんなとても仲がいいんですよ」と笑顔で話してくれました。
 そんな彼女は今、選手全員のお守り・ミサンガを作っています。「間に合わないかも~」といいながらも毎晩遅くまで作っているとか。目標は?と問うとすかさず「優勝です」。
 宮下さんの願いが込もったミサンガを腕に、福知山成美の春が、3月21日開幕します。(終わり)=この連載は福本玲子記者が担当しました=