乙訓寺投稿者：仲野さん

　３月下旬に一時ポカポカ陽気が一転して２週間ほど厳冬。桜も寒さに震えて開花もストップしていましたが、２日前から暖かい春本番になりました。おかげで桜開花宣言から満開宣言まで14日という最長記録の桜だよりです。これからしばらくは雨もなく春風も穏やかで花も散らずお花見に最適の日々という予報です。
　乙訓地方の中央、長岡天満宮が鎮座する長岡界隈は、菅原道真が在原業平としばし詩歌管弦を楽しんだ地といわれています。道真が太宰府に左遷される際、名残を惜しんで自作の木像を祀ったのが長岡天満宮の創建。本殿前の大きな八条が池は江戸期に八条宮智仁親王が築造されたとか。池の中央にある参道のキリシマツツジは我が国随一と有名ですが、池の堤の桜も有名で、大勢の人たちが満開の桜並木を堪能しています。
　西山につらなる丘陵のふもとにある乙訓寺は桓武天皇の弟、早良親王が幽閉された寺院として知られていますが、「牡丹の寺」として有名です。牡丹の手入れをしている人たちが忙しそうに仕事をしていますが、訪れる人もまばらな境内。しかし境内にある満開の桜は見応えがあります。（仲野良典）