地権者の33%が反対 城陽市新市街化事業
城陽市が、市北西部の優良農地をつぶして工業・流通地として開発する「新市街化事業」を進めようとしていることに対し、該当する農地の地権者の代表7人が13日、京都府知事に対し同事業に反対する地権者署名(40人)を提出しました。署名数は、全地権者121人の33%に当たり、市が発表している賛同者30人を上回っています。
同市が府都市計画審議会で都市計画決定をめざしていることから、府知事に同意しないよう要望したもの。反対の理由として、○市は、農業関係者や地権者の合意も得ないで、土地区画事業を一方的に強行しようとしている○当該地域は、砂質土壌の優良農地で、ほかに代替地はなく、特産の「寺田イモ」や茶、野菜の生産など、近郊農業の継続を困難にする○土地区画整理事業後の土地に対する固定資産税や都市計画税が「宅地並み課税」となり、農地保有は困難―などを挙げています。
反対署名の提出には、日本共産党の梅木紀秀府議、若山憲子城陽市議、矢口まさあき城陽市政策委員長が同行しました。
地権者らは、同市に対しても同趣旨の要望書を提出することにしています。
「新市街化事業」は、新名神高速道路(仮称)城陽インターチェンジ・ジャンクション計画地の北側、国道24号線沿いの22.1ヘクタールを市街化区域に編入し、このうち優良農地を含む19.71ヘクタールを土地区画整理事業(久世荒内・寺田塚本地区)で工業、流通地として開発するもの。市が、今年1月末、地権者の合意のないまま、区画整理事業完了後の賃貸、売却の予定価格を記載した企業誘致パンフを送付していたことから、地権者らは「地権者無視、農業軽視の都市開発」だとして、反対運動を広げています。