国保証さえあれば死なずにすんだのに…
京都市議会5月定例会の代表質問が20日行われ、日本共産党の佐野春枝議員は、国民健康保険料や生活保護の問題などについて門川市長をただしました。
佐野議員は、高すぎる国民健康保険料の問題で、無保険のために死亡した男性の例を紹介。無保険の61歳の男性が体調を崩したため、昨年5月に区役所を訪れたところ、滞納分の保険料50万円を請求されたために取得を断念。数カ月後に生活保護を受けて受診すると、がんの末期であることが分かり、手遅れで死亡するという事例などを取り上げました。
佐野議員は、「無保険」の人も含めて医療の必要な人にはすぐに保険証を交付して受診できるようにすることや、国に対して抜本的な財政措置の拡充を求め、一般会計からの繰り入れを増やして、保険料を引き下げるべきと迫りました。
生活保護の問題では、窓口対応の実態や母子加算廃止の影響を指摘。長崎県出身の生活困窮者が生活保護の申請で「長崎に帰るつもりはありませんか」と言われたことを紹介。また、母子加算廃止で、子どもがクラブ活動をあきらめざるをえない家庭が生まれているとのべ、、「生活困窮者には速やかに保護が開始できるように努めるべき。生活保護基準を切り下げれば、健康で文化的な生活を送れない。国に対して母子加算の廃止を撤回し、基準の切り下げをやめるように求めよ」と訴えました。