長さ5メートル、重さ1トンの炬火 伏見、三栖神社
11日は伏見南部の三栖神社の炬火祭。燃えさかる巨大な炬火(かかりび)が竹田街道を巡行し沿道に詰めかけた人々をつつみました。
三栖炬火祭は、同神社奉賛会によると、約1300年前に大海人皇子(後の天武天皇)と大友皇子との争い(壬申の乱)の際、大海人皇子が伏見の三栖を通過する時に地元住民が、ちが炬火を焚いて暗夜を照らし歓迎したという故事に由来するそうです。江戸期に一時巡行されましたが、その後途絶えていました。1989年(平成元年)に地元の若衆が再興し、今年で21年目を迎えました。
同神社奉賛会参与の山本和夫さんは「炬火の太さは約1.5メートルで全て近くを流れる宇治川河川敷の葦を長さ3メートルほどに束ねて作ったもので、先っぽを含めると5メートルにもなります。重量は約1トン。これを地元の若衆30人ほどが順次担ぎ巡行します。若衆の心意気をご覧下さい」と話します。巡行は中書島の竹田街道の三栖会館から宇治川派流の京橋までの直線約400メートルほど。
沿道の人たちは、燃えさかる巨大な炬火が目の前を通過すると「すごいデッカイ! 燃えて焔が高く舞ってる」、「ものすごく暖かいて気持ちがいい、でも担いでいる人は熱いのとちがう?」と話しながら雄壮な巡行に見入っていました。(仲野良典)