低炭素のまち・京都に向かって 地球温暖化防止へ、京都議定書採択の地・京都を「低炭素のまち」にしようと市民が京都府や京都市に要望や意見を述べる懇談会が14日、京都市中京区のハートピア京都で開催され、市民ら60人が参加しました。
 京都府、市で、それぞれの温暖化対策条例や環境基本計画の改訂にむけて審議が行われている中、「低炭素のまち」づくりための条例や計画を求めるため開かれたもの。主催は、気候ネットワークと地球温暖化防止京都ネットワーク。
 気候ネット代表の浅岡美恵弁護士が、「低炭素のまち・京都に向かって」と題して報告を行い、「鳩山首相は、2020年までに温室効果ガスを90年比で25%削減すると国際公約し、ようやく世界の流れにたどりついた。既に7月に行われたG8サミットでは、2050年までに80%削減することで合意し動き出している」と指摘。「日本も目標を引き上げ、あらゆる政策の総動員で実現をはかっていく必要がある。地域でも、80%削減のための地域づくり計画が求められている。市民参加で魅力ある京都ならではの低炭素のまちづくりを目指したい」と述べました。
 府、市の各担当者は、各条例で90年比温室効果ガス10%削減目標を掲げていることや、業務・家庭部門が全体を押し上げた結果、07年度は府全体で排出量がやや増加していると報告を行いました。
 参加者からは、「京都市は『環境モデル都市として公共交通促進』と言いながら、市バス路線の縮小は矛盾ではないか」、「食の安全、CO2削減のためにも学校給食の食材は国産のものを使用すると行政は明確な姿勢を打ち出してほしい」、「自転車の利用促進のためには大型商業施設に駐輪場が必要。行政が積極的リードを」、「2050年80%削減に見合う、削減目標が必要だ」などの要望がだされました。
 浅岡さんは、「様々な意見や要望が出された。回を重ねて、温暖化防止のための社会をどうしたら実現できるのか、市民の知恵を集めたい。府や市は、テーマや地域ごとに問題をしぼって、市民との意見交換ができる場を設けてほしい」と締めくくりました。
 日本共産党の穀田恵二衆院議員と井上哲士参院議員がメッセージを寄せ、成宮まり子参院京都選挙区候補が参加しました。