川上力三 京都在住で、戦後日本の前衛陶芸をリードしてきた現代陶芸家・川上力三さんの個展が、27日から京都市内東山区のギャラリー「アートフォーラムJARFO」で始まりました。
 同時に、作陶50年余を記念した記録集「展点記(てんてんぐさ)」が出版され、社会に向き合いながら精力的な創作活動を続けてきた作家の足跡をたどることができます。
 「大量消費」「戦争」「格差」などの問題を正面からとりあげ、作品を通してつよいメッセージを発信してきた川上さん。今回のテーマは“地球環境”。「酸化、炭化、風化、そして劣化が進むこの地層、今、緑を豊かに残す この大地に捧ぐ。」(記録集より)
 「やりたいこと、言いたいことがまだまだいっぱいあるね!」と川上さん。過去にとらわれず、“同時代”を自覚して常に新しい挑戦を重ねてきた作家の眼は、少年のように輝いています。
 「展点記」には「週刊しんぶん京都民報」の連載「成宮まり子のアートde Art」に掲載された2007年の川上力三展の展評も紹介されています。(N)

川上力三展 10月27日(火)~11月8日(日)12時~19時(月休)アートフォーラムJARFO(東山区三条通東大路今小路町81 地下鉄東西線「東山駅」2番出口より徒歩1分)