鞍馬寺【２】Kurama-tera Temple

　770年（宝亀元年）、奈良唐招提寺の鑑真和上の高弟である鑑禎（がんてい）が正月４日寅の夜の夢告により宝の鞍をつけた白馬の道引きで鞍馬山に登山し、鬼女に襲われたところを毘沙門天に助けられ、草庵を結んだのが始まりと『鞍馬蓋寺縁起（あんばがいじえんぎ）』に記されています。現在は鞍馬弘教（こうきょう）の総本山で、尊天を本尊とする寺です。山の精霊である天狗が住む山として、牛若丸（義経）ゆかりの寺院として、また、「竹伐り会式」などで古くから知られています。本殿金堂の拝観入り口に掲げられた「戦争の悲惨さ理不尽さを知り永久に戦わないと誓いました。『日本国憲法』は平和の基盤、日本が世界に誇れる宝です」との訴え文を参拝者は読んで入場しています。
　鞍馬寺境内一円は春は深緑、秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々の風情を漂わせています。今年の紅葉は少し早く訪れたようで深紅に色づく紅葉やまだ青葉のままの葉が被っています。連日多くの紅葉狩りの人たちが訪れています。また貴船神社までの約1.5キロの杉根が這う小径を散策する人も多いです。（仲野）