細井和喜蔵に学ぶ 日本共産党府高退教後援会
府立学校退職教職員日本共産党後援会(略称=府高退教後援会)は2日、「晩秋の京めぐり」を宮津市で開き、28人が参加しました。与謝郡加悦町(現与謝野町)が生んだプロレタリア文学の細井和喜蔵について地元の研究者から学ぼうと企画されたもの。
同後援会の黒住嘉輝会長は「久しぶりにみなさんの元気なお姿を見れて嬉しいです。自公退陣しての新政権、どう進もうとしているのか、パフォーマンスはすごいが心許ない。だから我々がしっかりしなければと思います」と挨拶しました。
つどいの第1部は学習会。和喜蔵研究の第一人者の松本満さんが「女工哀史と細井和喜蔵」と題して講演しました。
松本さんは、和喜蔵研究の集大成ともいえる『「女工哀史」から80年』(発行=あまのはしだて出版:2007年)を編纂。「『女工哀史』は教科書にも掲載されて知られていますが、『女工哀史』や『奴隷』、『工場』など著した作家和喜蔵自身についてはあまり知られていません。労働者と苦楽を共にし、大衆闘争を重視し、リアルな表現で描いた和喜蔵はもっと評価されてもいいのでは」と述べます。28歳という若さで世を去った和喜蔵の生い立ち、最貧の生活を強いられた少年時代から大阪紡績工場、東京モスリン紡織工場の労働者の姿や労働運動や作家活動、同郷の平林初之輔、さらに小林多喜二との接点を通して、和喜蔵の生涯と思想など長年の研究成果を多くの資料、初版本や実況検分したスライドを駆使して講義。参加者は熱心に聴き入り、和喜蔵の生涯と功績を改めて認識しました。
交流会で同後援会顧問の橋本信一さんが、「みなさんの健康を祈りつつ2つお願いがあります。1つは憲法9条を守る闘いを広めて世界平和をつくること、2つ目は来春の知事選でなんとしても門ゆうすけさんを知事にし、新しい府政を実現すること」と訴えました。参加者一同、大きな拍手で確認し2つの大きな取り組みを元気いっぱい進めていこうと誓い合いました。(仲野良典)