入札基準の見直しを 京商連が要請
政府が経済危機対策のために、学校の施設充実を地域の中小業者に発注するよう進めている「スクール・ニューディール構想」にかかわり、京都府商工団体連合会(京商連、伊藤邦雄会長)は16日、仕事を大企業に落札され、地元の中小業者にまわらない恐れがあるとして、京都府に入札基準の見直しを求めました。
要請は、京都市の入札で、市立学校のデジタルテレビ設置を家電販売大手の「ヤマダ電機」がほぼすべて落札するという事態を受けて行ったもの。府が22日に実施する府立学校関連のデジタルテレビの入札に、「中小企業優先」や「府・市内に本店を置く」などの要件を設けるよう基準の見直しを求めました。
要請で伊藤会長は、他の地方自治体で地元中小企業に発注を限定している実例を紹介し、「大企業参入を許すことは政府方針に反するもの」と批判。22日の入札について、「京丹後市から木津川市まで全69校が一括で入札されている。地元中小業者が参加しやすいよう各地域で分割・小口化してほしい」と求めました。
「ヤマダ電機」は市の入札で1月29日、小学校の電子黒板機能付デジタルテレビの購入について178校中、176校分を落札(総落札額2億6514万円)しました。また1日に実施された、小中学校の校長室・職員室分デジタルテレビの入札では、すべて「ヤマダ電機」が落札(総落札額4417万円)しています。