「派遣労働者（ジヤトコ）の裁判を勝たせる会」を結成

　自動車部品製造会社「ジヤトコ」京都工場で派遣切りされた労働者らが同社を相手取って裁判をたたかっている問題で、「派遣労働者（ジヤトコ）の裁判を勝たせる会」の結成総会（同準備会主催）が21日、京都市南区の農協会館で開かれ、70人以上が参加しました。
　「ジヤトコ」を相手にたたかっている原告は、20代～40代の男性ら11人。それぞれ「偽装請負」期間を含めて、２年～７年にわたって同工場で働き、昨年１月頃に突然雇い止めされました。11人は「全日本造船機械労働組合三菱重工支部工作機械栗東分会」に加入し、同社に直接雇用を求めて昨年10月、京都地裁に提訴しました。同「勝たせる会」は労働者らを支援する個人や団体が参加して結成されました。
　同会の代表に選ばれた前総評議長の大平勲氏が「このたたかいは生易しいものではありませんが、全国で多くの労働者が立ち上がり、大企業とたたかっています。ジヤトコに社会的責任を果たさせ、京都から異常な日本の労働環境を改善していきましょう」とあいさつしました。
　原告団長の宮崎彰さんが「たくさん集まっていただき本当にありがとうございます。勝利に向けてがんばっていきたいと思いますので、応援をお願いいたします」と決意を述べました。
　龍谷大学の脇田滋教授が「非正規雇用労働者の権利実現をめざして」と題して記念講演。脇田氏は、低賃金で使い捨てられる非正規労働者の扱いや、「偽装請負」「派遣切り」など非人間的な日本の雇用問題を批判し「世界中で日本の雇用制度はもっとも悪い制度だと言うことができます。現在、たくさんの労働者が大企業とたたかっています。ジヤトコのたたかいはじめ、多くの労働者が連帯して運動を広げ、日本の雇用制度そのものを変えていかなければなりません」と強調しました。
　
　集会には、門ゆうすけ医師が「大企業の横暴を許さず、人間らしく働ける労働環境、社会環境をつくるために、ともにスクラム組んでがんばりましょう」とメッセージを寄せました。