京都府政と地域経済・雇用を問うシンポ 京都の深刻な地域経済、雇用の危機を打開する議論をしようと、「京都府政と地域経済・雇用を問うシンポジウム」(同実行委員会主催)が13日、京都市中京区のラボール京都で開かれ、125人が参加しました。
 立命館大学の佐藤卓利教授をコーディネーターに、中村和雄弁護士、建都住宅販売会社の井上誠二社長、京都総評の梶川憲事務局長がパネルディスカッション。
 中村氏は、京都府内で企業倒産件数の増加や失業者が5万7000人にのぼるなど不況の下で、非正規雇用者数が沖縄県、北海道に次いで多い実態を紹介。地元企業が活力をつける支援が必要として、自治体が発注する業務に最低賃金などの条件をつける公契約条例の制定を強調しました。
 井上氏は、「中小企業は地域で雇用し、地域で消費されるというだけでなく、文化行事にも積極的に参加するなど、地域のまちづくりの中心的役割を担っている」と指摘。中小企業への支援がまちづくり支援につながるとして、中小企業振興基本条例の制定を訴えました。
 梶川氏は、府が誘致した綾部市の「トステム」が工場閉鎖する問題について、377人の労働者とその家族の所得6億円分の消費が地域からなくなると指摘。誘致した府の責任が問われるとして、「大企業に依存した府政の転換が必要」と訴えました。
 「民主府政の会」の門ゆうすけ府知事候補が参加し発言。「地元の企業を育成することが自治体として地域経済を支える鍵になる」と指摘し、「企業、労働組合、大学などと連携し、地域で雇用、生産、消費する『地域循環型経済』をつくる」と訴えました。