毘沙門堂Bisyamon-do Temple

　毘沙門堂はＪＲ山科駅から東へ200メートル、北へ900メートル。少しずつ都会の騒音から遠ざかっていくと同時に、参道は山の自然が溢れる情景へと広がっていきます。さらに奥に進んでいくと、鳥のさえずりと擦れ合う木々の音が主旋律となり自然と心が和らいでいきます。
　最高温度が10度以下という寒い日が続きましたが、桜の開花状況は、染井吉野がほぼ満開の８分咲き。山桜はまだ蕾といったところでしょうか。寝殿前の枝垂桜はすでに花は散っており、まもなく黄緑色の若葉が芽吹きそうです。
　ＪＲ山科駅から歩いて20分。疏水の桜もほぼ満開です。合わせて足を運んでみてはいかがでしょうか。暖かくなる来週には、山桜たちもいい具合に色付き始めていることでしょう。

　毘沙門堂は大宝３年（703）、文武天皇の勅願で、僧・行基によって開かれました。当時は出雲路（上京区・御所の北方）にあったことから護法山出雲路と言われていました。その後、度重なる戦乱から苦難の道をたどり、寛文５年（1886）に山科区の安朱の地に再建されました。