重本信子さん(日本共産党元向日市議)らが退職のあいさつ・門前演説会
日本共産党三菱電機労働者後援会は14日、重本信子さん(元向日市議)の定年退職のあいさつと兼ねた門前演説会をしました。成宮まり子さん(参院京都選挙区候補)や石村かず子さん(衆院3区予定候補)、小原明大氏(長岡市京市議)も応援にかけつけました。
三菱電機労働者後援会は、労働者の権利を守り、働きやすい職場をつくるために奮闘。その中心的な役割を果たしてきた1人が重本のぶ子さんでした。
京都製作所ができた当初(60年代後半)はカラーテレビの全盛期で、四国や九州などの地方から中学や高校を出たばかりの若い女性が多数入社し、寮生活を送っていました。寮生活は、12畳の部屋に7人も詰め込まれ、ふとんを敷くと歩く場所もない状態で、寮姉を中心に小グループに分けられ、監視と規則に縛られる毎日でした。午後5時25分が終業時間なのに、寮の門限は午後6時で平日は買い物にも行けない状態で、午後9時には点呼があり、実家に帰るなど外泊したら印鑑をついた外泊証明書を出さなくてはなりませんでした。
こういうなかで、「自由な時間を増やして」「寮の自主的な運営を」などを要求して、寮の自治会長として中心的になって頑張ってきたのが重本さんでした。生理休暇で休んでいても、人が足りないと呼び出されたりするなかで、だれもが取りやすいように周りに働きかけたり、午前、午後に30分ずつに分かれていて取りづらかった育児時間をまとめて1時間取れるようにするなど、働く女性の権利を守ってきました。
「1泊で深夜に及ぶ『資格別研修』に時間外手当をつけさせる」「混雑した食堂を広げてきれいにする」「あふれていた自転車置き場を増やして整備する」「暑い職場にクーラーを設置する」「防火当番に時間外手当をつけさせる」など仲間と協力して実現してきました。最近では、「派遣労働者の『使い捨て』をなくせ」の運動を門前宣伝で強めるなかで、会社も派遣労働者の一部を契約社員にしたり、正社員にしたりしてきています。重本さんは、3期12年の議員活動も含め、欠かさず門前宣伝に参加し、労働者を励まし続けてきました。
門前演説会では、成宮さんが京都市長選挙などで応援にかけつけてくれていた重本さんへのお礼をのべたあと、鳩山政権が提案している労働者派遣法案には2つの大きな「抜け穴」があり、派遣労働者の雇用や生活を守ることができないと強調。雇用は正社員が当たり前のルールを確立しなければ、雇用の拡大や労働者の生活の安定も、深刻なデフレから日本経済を救うことも出来ないと週刊「サンデー毎日」の記事も紹介しながら語りかけました。
石村さんは、「多くの労働者と語るなかで、労働者の雇用と生活が本当に深刻になっていることを実感している。しかし、こういうなかで、労働者が立ち上がってきている。これは大変素晴らしいことで、わたしたちもご一緒に頑張っていきたい」と激励しました。
数人の労務の人が出てきて、監視しているもとでも、多くの労働者が、「ごくろうさん」「がんばって」と声をかけながらビラを取りました。(E)