山科区にある真言宗の勧修寺は、900年(昌泰3年)に建立されたと伝えられています。名勝の庭園は、平安時代以来の氷室池を中心とした池庭と、1686年(貞享3年)に建てられた書院の南に広がる平庭の2つ。秀吉の伏見建設以前の池庭は、広大な池で中島も多かったと言われています。現在も中島がありシラサギの生息地になっています。
5月の池にはカキツバタ、夏にはスイレンやハスの花が咲き、冬は水鳥が戯れます。池の縁には梅、桜、藤や紅葉が美しいです。京都市の指定名勝とされており四季折々の花鳥風月の景色が展開します。(仲野良典)