自立支援法訴訟勝利集会 障害者自立支援法の応益負担は違憲とした訴訟の和解(4月13日)を受けて8日、京都市南区で勝利集会が開かれ、新たに「障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会」が結成されました。主催は障害者自立支援法訴訟の勝利をめざす会、きょうされん京都支部。
 結成された会は、国が現行の「応益負担」制度について速やかに廃止し、新たな福祉法制を整備するなどとした全国の原告・弁護団との基本合意(1月7日)を受けて、新たな障害福祉に向けて世論を広げようというもの。
 集会には650人が参加。同法が採択された2005年からのたたかいの経過が報告された後、京都府内の原告8人に花束が贈られ、大きな拍手が送られました。8人全員があいさつし、車イスの廿日岩博樹さんは、「自立支援法を終わらせることができたのはみなさんの支援のおかげです」と述べました。田中亨さんの母親・美佐子さん(補佐人)は、「本人は、応益負担は許せないと、自ら法を学び、法廷にも1人で行って自分の口で訴えた。国には自己肯定感を持てる法をつくってほしい」と訴えました。
 基本合意を受けて、新たな障害者施策を国と障害当事者で議論している「障がい者制度改革推進会議」議長代理の藤井克徳氏が記念講演しました。藤井氏は、国連で締約(05年)された障害者権利条約が、「当事者が議論に参加して作られた障害者のためのもので、目標にすべきもの」と指摘。同会議が、構成員の半数に障害当事者を迎えて、当事者の意見を反映した議論を進めていると紹介し、この方法を生かすために「全国からさらに声を上げていこう」と呼びかけました。
 また、鳩山政権がすすめている「地域主権政治」について、「地方自治体によってサービスの差が出る不公平なものとなる可能性がある。最低限の国の責任を放棄させてはならない」と訴えました。