梅小路水族館現地調査 梅小路公園(京都市下京区)にオリックス不動産が水族館を建設する計画について市が許可(14日)したことを受け、京都弁護士会の公害環境員会は31日、水族館の現地調査と計画に反対する住民団体から聞き取りを行いました。
 調査は、同弁護士会に対して、「下京区梅小路パークプロジェクト」と「『梅小路公園に水族館はいらない』市民ネットワーク」の2団体が、専門的な見地にもとづく調査研究行うことで、計画の中止・見直しなど適切な見解を出すよう求めたことから実現したものです。 
 住民団体のメンバー約10人の説明で、弁護士9人が水族館予定地や周辺道路を調査しました。
 住民らは、水族館の建物が高さ14メートル、幅170メートルの巨大な壁の様な建物になり、環境を大きく破壊することや、園内の樹木帯をつぶして160台の駐車場に転用される計画、年200万人の利用者が予測され、交通安全面で不安などが出ていることなどを図面や資料を見せながら説明。弁護士らは、「公園の機能が変わってしまう。周辺にも大きく影響を与える」、「市民の貴重な緑をつぶして、水族館は必要か」などの声をあげていました。
 このほかにも「住民の多くの疑問を一方的に打ち切った、市の説明会では納得できない」、「水族館から出る騒音や臭気、周辺の生物への影響のなど、必要な調査を市は行ってもいない。無責任すぎる。住環境の悪化はまちがいない」、「区内唯一の広域避難場所に巨大な施設建設は、安全面でも問題だ」などの声が住民からだされ、弁護士らは熱心にメモを取っていました。
 今回の調査の責任者、玉村匡弁護士は、「地域のことをよく知る住民の多くが反対している。市の許可は行政上問題なかったのかよく調査し、必要であれば、見解をまとめたい」と話しています。