京都市の新景観条例以前の建築確認は取り消しを 住民らが要望
京都市の新景観条例の成立直前に建築確認を受けたホテル(高さ44.9メートル)計画に対し、計画が取りやめられたにもかかわらず、建築確認がそのまま存続していることがこのほど明らかになりました。同条例の高さ規制(上限31メートル)を大幅に上回る高層建築が今後も出現するおそれがあるとして、計画地隣接のビル所有者が23日、建築確認の取り消しを京都市に求めました。
申し入れたのは、株式会社大幸の代表取締役・小野成昭氏と代理人の中島晃弁護士。 問題となっているのは、同区烏丸御池下がる西側に計画されていた(仮称)京都ホテル烏丸御池で、07年3月に建築確認を受けています。
申し入れによると、「同計画は工事着工がなされたものの、08年11月には、事業者から近隣住民に正式文書で取りやめる旨の通知が行われた。建築確認の対象となった計画が消滅した以上、建築確認も効力を失うことになる」と指摘。「事業者が確認申請の取り下げに応じないなら、市の判断で建築確認を取り消すべきだ。09年施行の新景観条例の高さ規制に適合しない建築確認の効力を維持、存続させることは、著しく正義に反し、京都の景観の保全・再生を願う市民の期待に背くもの」とし、建築確認の取り消しを求めています。
7月12日までに書面で回答するよう求めています。