比例定数削減は民意を反映できない 京都弁護士会が学習会
京都弁護士会(安保嘉博会長)は10日、京都市中京区の京都弁護士会館で民主党政権が打ち出している比例定数削減問題について考える学習会を開き、約50人が参加しました。
安保会長は「民主党の比例定数削減案提案は、少数政党・少数意見を排除するもので、民主主義にとって由々しき問題です。国民の意見を反映する選挙制度のあり方について一緒に考えていきましょう」とあいさつしました。
関西大学の吉田栄司教授が「比例定数削減・国会改革問題をどう考えるか」と題して講演。吉田氏は、戦後から現代までの選挙制度の変遷や、ドイツなど外国の選挙制度などと比較しながら現在の選挙制度の問題点を解説しました。日本の選挙制度について「衆院の定数480のうち小選挙区が300議席。小選挙区が多数を占めて比例代表の議席が少なく、少数意見を反映しない。国民主権を原則にする日本国憲法に反するもの」と指摘し、民主党の比例定数削減案を強く批判。「90年代以降、大きく選挙制度が変えられてきたのは、財界が改憲・保守二大政党政治に変えることを狙ったもの。日本国憲法の立場で、本来の民意を反映する選挙制度にすべき」と述べました。
参加者から選挙制度に対して意見や質問が出され、吉田氏が答えていきました。