円高調査 日本共産党府議団(新井進団長、11人)と同京都市議団(山中渡団長、19人)は13、14の両日、急激な円高が中小企業や下請け業者に与えている影響を調査しました。
 調査は、京都市内の機械金属関連の製造業が集中する久世工業団地(南区)内の企業を始め、京友禅の協同組合や西陣織の業者、商店街など22カ所を、20人以上が実情を聞き取りました。
 西陣織ネクタイの製造会社、大平織物(上京区)には井坂博文、蔵田共子、河合葉子の各市議が訪問。平井基之・代表取締役(64)が応対し、「秋冬物のネクタイ商戦はこれから。その時に円高で、中国産のネクタイがさらに安い価格で爆発的に国内に入ってくるのではないか。大手の販売会社の中には価格が高いとの理由で、西陣織を扱わない所がでてきている」と円高に対する危機感を訴えました。
 3議員は「企業の競争任せにせず、西陣の高い技術力を守り販路開拓などの対策が行政に必要だ。市議会で大いに求めていきたい」と話しました。
 機械金属関連会社からも悲痛な声が上がりました。
 海外輸出を行うある精密機器メーカーは、「1ドル95円で設定しているので、輸出すればするほど赤字になる。赤字覚悟でも輸出して、名前を売るために我慢している状態」と言います。ある機械部品製造会社は、「中国への輸出が増えている。円高はユーロ安と一体に進んでおり、中国に売り込もうとしてもヨーロッパの会社に値段で負けてしまう。サービスやメンテナンスで必死に努力している」と語りました。
 また、「取引先から単価の切り下げを毎年5%言われる」(機械関係会社)、「原油高騰の影響で原価が3割ほど上がったのに納入単価は下がっている。3割も単価を切り下げられた注文があったが、採算が取れないので断った」(紙器会社)など下請けいじめや単価切り下げなどの実態が出されました。