ハギ咲きはじめる 梨木神社
京都御苑の東側に鎮座する梨木(なしのき)神社で「萩まつり」が20日まで開催されました。猛暑が長く続いたためか、今年は咲き始めというところで、あと1週間もすれば参道両側の約500本の萩が紫の花をいっぱいつけるでしょう。
例年の萩まつりは雅楽舞踊や弓術披露などいろいろな行事がありますが、今年は社殿改修のために抹茶・煎茶会のみで少しさびしい雰囲気でした。参道の萩には短歌を認めた短冊がたくさん吊され、手にとって詠んでいる参拝者や参道にある「萩の会」初代会長であった湯川秀樹の歌碑などはとても風情があります。
当神社は明治になって創建され、明治維新に貢献したと言われる三条実萬(さねつむ)・実美(さねとみ)父子を祀っています。三条家の旧邸が上京区堀川西の梨木(なしのき)町にあったことにちなんで名付けられました。付近は明治まで公卿邸宅が10軒ほどあった跡地に創建されたとのことです。(仲野良典)
「千年の昔の園もかくやあ里志 木の下かげに乱れさく萩」(湯川秀樹)
「紅萩や吾子の誕生嫁は待つ」(充子)