「大学予算削減は将来に禍根残す」 松本・京大総長と懇談
日本共産党京都府委員会は7日、京都大学(京都市左京区)を訪れ、同党中央委員会が6月に発表した大学政策「大学の危機打開へ『学問の府』にふさわしい改革をすすめる日本共産党の提案」を届け、松本紘総長と懇談しました。
井上哲士参院議員、渡辺和俊府委員長、寺田茂府副委員長が訪問。同大学側からは、松本総長のほか西阪昇副学長が同席しました。
井上氏は大学政策の提案内容を説明するとともに、一律1割削減が打ち出された焦点の来年度概算要求について、文科省が324億円増としながらも実際は政策コンテストという審査が必要な特別枠(884億円)を含めてのものであるとのべ、「大学運営交付金の1割削減は死活問題」と追及した宮本岳志議員の国会質問にも触れながら、「運営交付金は不可欠な経費でありコンテストで取り合いをする性格のものではない。大学人と力を合わせて確保したい」と述べました。
松本総長は、宮本議員の国会質問について、「承知している。ありがたい」とのべた上で、「教育と研究は車の両輪。ここが細っていったらどうなるか。財政上の理由から“やむをえない”とカットを続ければ将来に禍根を残す」と懸念を述べました。
また、京都大学がこの間拡充に努力してきた学生・院生の授業料減免制度をめぐり、松本総長は、奨学金制度についても、「給付型に相当するものを考えないといけない」と制度改善を求めました。