大企業がデフレを招く構造の転換を 消費税廃止各界連
消費税廃止京都各界連絡会は13日、京都市内で地域・団体代表者会議を開き、61人が参加しました。伊藤邦雄京商連会長が「庶民の暮らしが大変になり、消費税増税への批判が高まる中、国会では増税論議が始まっている。今日の学習を力に運動を進めよう」と呼びかけました。
鳥畑与一静岡大学教授が「ギリシャ財政危機を利用した消費税引上げ論のからくり」と題して講演しました。
鳥畑教授は、「政府やマスコミは財政危機を放置するとギリシャ型の危機が発生すると危機感を煽っている。民主党の『成長戦略』の正体は、消費税増税による法人税引き下げ論である。ヨーロッパでは『小企業憲章』があり、中小企業を守る思想があるが、日本にはない」と政府の姿勢を批判。「ギリシャや欧州と日本とは、赤字財政を巡る環境が大きく異なる。ギリシャ危機を理由にした危機論は、無責任な議論である」と述べました。
また、「消費税引き上げや法人税引き下げは、経済を活性化しないばかりか、デフレ状態の時に消費税を増税することは自殺行為である」と警鐘を鳴らし、「日本の財政が深刻な病にかかっているが、それは、国際競争力を持った大企業が、稼いだ外貨を配当や内部留保に回し、内需に転嫁しないから、それがデフレ経済を招いている。この構造を転換することが最優先課題」と財政再建の方向を示しました。
池田靖京都各界連事務局長が、京都各界連の取り組みとして、11月25日の「消費税廃止京都各界連一大宣伝行動日」に向け、全地域・全団体が宣伝行動に打って出ることが提案され、確認されました。
討論では、京建労、亀岡連絡会、八幡連絡会、消費税をなくす会から発言があり、消費税をなくす京都の会代表の木下和子さんは「若い人にも消費税のことを分かってもらおうと、京都女子大学の前で宣伝行動をした。シール投票をしたら、『このまま(5%)でよい』が多かった。『消費税がなくなったら大変なことになる』という学生もいた。学習をいろいろなところでしていくことが大切だと思う」と話しました。(調子恵美子)