共産提案の議員報酬3割削減 自民・民主・公明が否決
京都市議会11月定例会閉会本会議は10日、日本共産党市会議員団(山中渡団長、19人)が議会改革の一環として提案した議員報酬及を3割削減する条例改正案を採決し、自民、民主、公明の3会派が否決しました。これを受けて同議員団は同日、「声明 市民の願いにこたえる議会改革を 議員報酬三割削減、費用弁償の廃止を改めて提案します」を発表しました。
以下、全文を紹介します。
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〈声明〉市民の願いにこたえる議会改革を
議員報酬3割削減、費用弁償の廃止を改めて提案します
日本共産党京都市会議員団は11月定例市会に、議会改革の大事な柱である議員報酬及び期末手当を3割削減する条例案を提案しましたが、本日、自民、民主・都みらい、公明が反対し、否決しました。しかし、閉会後直ちに市会改革推進委員会を開催し、今後報酬削減も含めた議員の処遇にかかわる問題の検討を始めることを全会一致で確認することができました。さらに党議員団は、市民に開かれた公開の議論とすることを求め、議会改革の議論を一歩前にすすめる提案を行いました。
今議会に党議員団が議員報酬の削減を提案した理由の第1は、現在の市民生活の深刻な実態や本市の厳しい財政状況を考えた時、議員報酬を削減し生み出される約3億3000万円を市民の暮らしを守る予算に使うべきだからです。委員会の議論の中でも、「議会経費全体で議論すべき」との意見が出されたように、議員にかかる費用を見直す方向での一致点をつくることができました。
第2は、現在の議員報酬年額について、市民の理解を得られる額への見直しが必要だと考えたからです。国会議員は、国会法において「一般職国家公務員の最高額より少なくない歳費を受け取る」と定められている一方、地方議員報酬の基準については地方自治法等においても特別の規定が設けられていません。国会議員の基準を参考にするなら、本市職員の最高職である局長級の平均年収額とほぼ同水準とするのが妥当です。他会派からも「報酬額が市民の理解を得られているとは思えない。額の妥当性について議論すべき」との意見もありました。
党議員団の提案に、他会派からルール違反との意見がありましたが指摘は当たりません。本会議で市会運営委員会において審議することを全会一致で議決し、議論をすすめてきたものです。議員の処遇の問題が公開の委員会で議論することになりました。
議会改革の議論はまさにこれからが正念場です。日本共産党市会議員団は議員報酬にとどまらず、費用弁償、政務調査費のあり方などに関して、市民に見える形で大いに議論を行い、市民の願いが生きる議会改革が前にすすむよう、全力をあげるものです。