新高齢者医療制度は「姥捨山」 伏見年金者組合「傘寿祝う会」
年金者組合京都伏見支部は11日、同区の清和荘で「2010年傘寿祝う会」を開催し、58人が長寿を祝いました。傘寿を迎えた同支部員は7人で、うち4人が参加し、体調不良などで3人が代理出席しました。
祝う会では、渡辺和弥支部長が「私の妻も該当者ですが入院中で来れませんが、不安な世の中にあっても今後も元気に仲間としての絆を深められたらと」と祝辞を述べました。傘寿の森紀太雄さんは「今日はお祝いをしていただきありがとうございます。入退院を繰り返し、今日は何とか元気で寄せていただけました。これからも温かくつきあっていってください」と笑顔で謝意をのべました。
同支部の設立の一人である井川定雄さんが乾杯の音頭をとり「私も3年前にみなさん方からお祝いの会をしてもらってほんとにうれしかったです。今の政府、だんだんおかしくなってきて、憤懣(まん)です。しかしこれにめげず、これからも健康に気をつけて元気に生きましょう」と長寿を祝して乾杯しました。
今年の傘寿祝う会では、8日に発表された厚生労働省の後期高齢者医療制度に代わる最終案に対しての抗議決議と抗議書送付の提案が行われました。最近の基礎年金の国庫負担引き下げの動きや後期高齢者医療制度改悪の動きなど、社会福祉の大きな後退に関して同支部事務局から緊急提案されたもの。
提案された抗議書は「最終案では…後期高齢者医療制度を廃止されたように見えます。しかしその内容は、75歳以上を別枠組みとし現行の差別制度と何ら変わらない点、さらに70歳から74歳の窓口負担を2倍、広域化などなど到底納得できる内容ではありません」とし「案は長寿を讃える世の中でなく『姨捨山』のそのものであり直ちに撤回し、だれもが安心できる医療制度を早期に確立を求める」と提案し、参加者の大きな拍手で承認されました。
祝う会には会員でもある伏見区選出の日本共産党の府・市会議員も出席し、松尾孝府議が祝辞を述べました。(仲野良典)