たたかいに展望が見えてきた ジヤトコ裁判を勝たせる会総会
2月20日京都JA会館(京都市南区)で「派遣労働者ジヤトコ裁判を勝たせる会」(大平勲会長)の第二回総会が開かれ、71人が参加しました。大平会長は「11名の原告の皆さんは生活困難な中で頑張っている、この人たちを支えてたたかいは前進している。高い壁が突破する展望が見えてきた」とあいさつ。
私鉄中国地方労働組合広島電鉄支部の佐古正明執行委員長が「広島電鉄における非正規社員の正社員化の取り組み」と題して記念講演。「会社の組合分裂攻撃から少数派組合になったが『路面電車を守る』など第二組合員も支持する政策と運動で多数派になり組合組織の統一を果たした。会社と、契約社員も組合員になるユニオンショップ協定を結んで、9年間かけて粘り強く議論を積み上げて新賃金制度を作る過程で正社員化を実現、採用は全て正社員で採用することになった」とのべました。
総会では、弁護団長の中村和雄弁護士が「原告一名に一人の弁護士が担当してワンツーマンで頑張っている」「原告11名の陳述書を裁判所に提出した。2月2日の裁判では、証拠を提出してジヤトコが賃金決定をしていたことを明らかにした」「次々回の裁判から証人調べが始まり年内には結審になり、来年の春には判決になるかも分からない、今年は正念場の年である」と報告。
野村政勝事務局長が前回総会以降の活動を報告し、「法廷内外の運動、組織、宣伝、裁判傍聴など裁判闘争は前進している。ジヤトコ人事部が『労務費ご請求金額はいくらですよ』と派遣会社へ伝えていた事実や、原告の多くは、ジヤトコから『感謝の意をこめて、表彰状と金一封などで表彰されていた』などを裁判所で明らかにしたことは今後のたたかいに確信になっている。支援も愛知、兵庫、滋賀、大阪など多くの人たちに支えられた一年であった」とのべました。そして今後の方針として、「引き続き『弁護団・原告団・勝たせる会』が団結をして、裁判の正念場にふさわしい運動の輪を広げていくことを提案しました。
参加者からは「韓国の非正規労働者と交流して学んだこと」「労働組合の運動で正社員化を実現した経験・教訓」「青年雇用アンケートから見えた実態と雇用確保の運動」「定年後の再雇用、雇止めの裁判闘争勝利の経験」「三菱神戸造船所の商船撤退のたたかいの現状」などの5人が発言しました。
最後に重工産業労働組合黒木雄介委員長から「今年は、裁判闘争の正念場、勝利にむかって団結ガンバロウ」と三唱して団結を固めあいました。(N)