京都党の実態(1)「福祉という言葉はいらない」
4月1日告示、10日投票の京都市議選(定数69)に8人を擁立するとする「地域政党」・京都党。その実態を見てみると―。
暮らしの悲鳴に背を向け、「福祉という言葉はいらない」
「私は福祉という言葉は使わないようにしたい。お年寄りが自立することが必要」。京都党の村山祥栄代表(左京区予定候補)は2月24日、北区内で開かれた同党の北区予定候補の総決起集会で、こう訴えました。“福祉という言葉はいらない”という宣言です。
同党が1日、京都市議選に向けて発表したマニフェスト(選挙公約)の3つの柱の1つにも掲げました。「市民の自立~福祉ではなく、『自立』と『配慮』~」「社会福祉費が増大を続ける中、私たちは福祉の概念こそ見直さねばならないと考えています」。
選挙公約発表の席上、村山代表は、その理由について「延命措置のためにお金を使うことはもうやめて、自立のためにお金を使っていくことが必要」などと述べ、市政の基本に「福祉」を置かないことを明言しました。
「住民の福祉と暮らしを守る」というのが自治体の原点です。京都党の選挙公約は、「自立」が第一として、「住民福祉の機関」としての自治体の役割を投げ捨てるものではないでしょうか。
25項目の選挙公約には、高すぎる国保料の引き下げ、子どもの医療費無料の拡充、住宅リフォーム助成制度の創設、中小企業・業者支援など、市民の切実な願いはまったくありません。
村山代表は、住宅リフォーム助成について「基本的に反対」との立場を明らかにしています。京都建築労働組合(京建労)の機関紙「建築ニュース」(3月15日付)によると、同左京支部が2月22日、村山代表を迎えて支部事務所で行った同制度についての「懇談会」でこう述べました。
「住宅改修(リフォーム)助成制度には基本的に反対」「…この制度があるから新たなリフォーム工事が生まれるかは疑問」「エコポイントのようなばら撒きは反対」。(「週刊しんぶん京都民報」3月13日付)