京都農協の不服を棄却　労組側の全面勝利

　京都農協（中川泰宏会長、元衆院議員）の労働組合が不当労働行為に対する救済申立を行い認められたことに対し、同農協が不服として争っていた裁判の判決が３月31日あり、東京地裁が京都農協側の不服を棄却する判決を下し、労組側の勝利となりました。
　京都農業協同組合労働組合（石岡則弘委員長）と京都府農業協同組合労働組合連合会〈西山良男委員長）が救済申立したもの。
　2005年４月に京都農協と京都丹後農協の合併時に京都農協が丹後農協労組（当時）つぶしを計り、その後団体交渉を拒否し続けたことに対して申し立てたもので、中央労働委員会は2009年に救済を認めました。農協側は不服として、東京地裁に命令取り消しを求めて提訴しました。東京地裁は2010年にも「判決を待たず団体交渉をすべき」とする緊急命令を発していました。
　この日、福知山市内で勝利報告する記者会見を開いた石岡委員長は、判決文がこれまでの中央労働委員会の命令より踏み込んだ内容で、「争点となっている問題についてほぼ労組側の訴えを認めている」と指摘。「控訴せず、すぐに判決に従ってほしい。健全な労使関係を早く築きたい」と訴えました。