「障害ある子ども抱え、避難所に避難できない」 きょうされんボランティア報告8
きょうされん京都支部からボランティア派遣され、福島県郡山市内で障害者の安否確認や生活支援に取り組んでいる、粟野賢さん(27)=長岡京市・障害者福祉サービス事業所あらぐさ=の現地報告を紹介します。
11日夕の大きな余震の後、一日中揺れているのではないかと感じる程余震が頻発しています。今日(12日)のいわき市方面での活動も中止になりました。今日は沿岸部地域の南相馬市の避難所回りです。同市は津波で大きな被害を受けたうえに原発事故という複雑な問題を抱えています。
今日訪れた避難所で、昨日「食料がなくて困っている」という気になる電話があったという情報が入りました。避難所の方の協力でその方と連絡が取れました。
その方は、「障害のある2人の子どもがおり、避難所に入るのが難しいので親戚や知人の家を転々としている。夫は震災で失業して収入がなくなり、今は貯蓄を切り崩して生活している。避難所の物資を分けてもらえないかと電話した。社会福祉課から10万円貸し付けしてもらえるそうだが、返せるあてもないので、借りるとかえってしんどくなりそう」と話しました。また、「子どもたちも長い避難生活でパニックを起こしている。日中の居場所がほしい。他にも同じ境遇の家族がいる」とも話していました。
避難所に避難していない、出来ない方たちの抱える問題を把握することの難しさを感じました。