反戦教師・倉岡愛穂さんの墓前祭開く
京丹後市の丹後町宇川出身で、73年前に反戦教育を理由に特別高等警察(特高)の拷問で虐殺された反戦教師・倉岡愛穂(くらおか・よしほ)さんの墓前祭・偲ぶ会(同実行委員会主催)が17日、京丹後市で行われ、地元の労働組合・民主団体の代表ら31人が参加しました。
1897年に宇川で生まれた倉岡愛穂さんは、京都師範卒業後、宇川の鞍内地区にあった旧虎杖(いたどり)小学校で教べんをとり、校長を歴任。その後、神戸市内で教べんをとっていた最中の1937年12月5日、反戦教師として人民戦線事件の大弾圧で東灘署に逮捕され、106日目(4月9日)に同署の中で署長などの拷問により虐殺されました。
墓前祭は2009年から始まり今年で3回目。清流・宇川を見下ろす墓地の碑前で、東理代吉・実行委員長があいさつ。続いて岡本康・治安維持法国家賠償要求同盟京都府本部会長が追悼の言葉を述べ、参加者が献花しました。近くのふれあいセンターで行われた偲ぶ会では、兵庫県の研究者・田中孝夫氏が倉岡さんの生前の足跡について講演しました。(松村満行)