朝日訴訟 京都弁護士会は23日、生存権について考える講演会「朝日訴訟第1審勝訴判決から50年 闘いに学び、生存権を現在に活かす」を開き、約100人が参加しました。
 
 憲法25条にもとづいて生活保護の打ち切り処分取り消しを求めた行政訴訟「朝日訴訟」の第1審勝訴判決から50年を経て、同訴訟から生存権について考えようと取り組まれたもの。
 朝日訴訟の主任弁護士をつとめた新井章氏が同訴訟の取り組みについて講演。新井氏は、同裁判の原告・朝日茂さんが提訴に至ったきっかけや新井氏が弁護し、運動してきた経過などを語り、「憲法25条の生存権を保障すべきと、最終的にはたくさんの方から支援を受け、大きな運動になりました。朝日訴訟が大きく取り上げられ、生存権について国民が考えるきっかけとなり、現在に引き継がれています」と語りました。
 朝日訴訟継続のため原告・朝日茂さんと養子縁組し、訴訟活動に取り組んできた朝日健二さんが講演し、「多くの人と連帯して運動を広げ生存権問題を社会にアピールすることができました。現在も多くの人が、いまの生活保護費では『健康で文化的な生活ができない』とたたかっています。国民が大きくたちあがり、憲法25条が輝く社会を目指して、頑張っていきたい」と訴えました。
 
 生存権裁判京都弁護団の原告・松島松太郎さんが決意を訴え、同弁護団事務局長の吉田雄大弁護士が裁判の意義や今後のたたかいについて報告しました。