京都・伏見の城南宮で曲水の宴
伏見区の城南宮で29日、奈良時代から平安時代中期に宮中の年中行事として行われていた曲水の宴(うたげ)※が開催されました。
平安時代の貴族の衣装に身を包んだ歌人7名が、琴の音が響くなか境内を流れる小川(遣水)の傍らに座り歌をしたため、流れてくる羽觴(うしょう)から盃を取り上げてお酒をいただきます。
今回のお題は、竹不改色(たけいろをあらためず)で、青々と成長する竹の姿を、震災からの復興と重ねたものです。京都歌人協会会員で短歌結社「日本歌人」所属の仲務さんは、「災禍にも 竹は崩れぬ 青に耀り 支へあふものら 美しくある」と詠みました。
宴の合間には白拍子の舞も披露され、訪れた多くの見物客は、平安時代の優雅な宴の雰囲気に見入っていました。
※曲水の宴 平安時代の装束を身に付けた歌人が、遣水の傍に座り短冊に歌をしたため、流れてくるお神酒が入った盃が置かれた羽觴を手に取り、盃のお神酒をいただくもの。