狂言「五笑会」旗揚げ 大蔵流狂言茂山千五郎家の若手門弟5人による狂言会「五笑会」の旗揚げ公演が6日夜、京都府立文化芸術会館(京都市上京区)で開かれました。
 1984年から26年間続いた丸石やすし、網谷正美、松本薫の各氏による「三笑会」を引き継いだもので、島田洋海(34)、井口竜也(34)、山下守之(34)、鈴木実(32)、増田浩紀(31)の5人で発足しました。この日は、会場となる約33畳の和室いっぱいに三笑会以来のファンなど約180人の観客が詰め掛けました。
 冒頭、島田洋海さんは「茂山一門の師匠、先輩方や文芸会館のスタッフ、観客のみなさまと多くの人に支えられて旗揚げすることができました。『五笑会』の名前で30年、200回続けられるよう頑張りたい」と抱負を語りました。公演では、三笑会の3氏をはじめ、茂山千五郎さんら茂山一門の狂言師が見守る中、小舞「三人夫」と狂言「三本柱」「千鳥」「神鳴」の4つの演目を披露。酒屋の目を盗んであの手この手で酒だるを持ち帰ろうとする太郎冠者の奮闘ぶり(千鳥)や天から落ちて腰を痛め、ヤブ医者の針治療を受ける人間臭い神鳴様の言動(神鳴)には大きな笑いと拍手が寄せられました。
 第2回公演は、8月1日午後7時から、同会館3階和室。問い合わせ先は℡075・222・1046(府立文化芸術会館)。