(5)「原発ゼロ」へ 摂南大学准教授(環境経済学) 野口義直さん(40)
東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、日本共産党は、「政府は、原発からの撤退を決断し、原発をゼロにする期限を決めたプログラムの策定を」と提唱、国民的運動を呼びかけています。原発問題、エネルギー政策についての府民各層の主張・提言をシリーズで紹介します。
小規模発電を各地で
以前から危険な放射能をまき散らすおそれのある原発はやめるべきと主張してきました。反原発デモに参加して、原発をやめて自然エネルギーに転換するよう訴えています。
ヒロシマ・ナガサキで被ばくした人がいまだに苦しめられているように、放射能の危険は計り知れないものがあり、原発事故による放射能汚染を過小評価してはなりません。政府は放射能によるリスク・危険性を隠さず、もっとスピーディで正確に情報を出し、避難する被災者への支援や補償の手立てをすぐに打つべきです。
また先日、京都府内の自治体が被災地で生まれた大量のがれきの処理を受け入れるという報道がありましたが、放射能汚染が広がる危険性があり、反対しています。汚染は福島県外も含めて広大な地域に広がっている可能性があり、放射能量を正確に調査しないままに危険を広げるようなことをしてはなりません。
日本は土地の起伏が多く自然が豊かで、小水力発電や風力発電など、原発の代替エネルギーはいくらでもあります。もともと京都では、蹴上の水力発電所が日本初の事業用水力発電所として運用されいます。ドイツや北欧などでは風力や太陽光などの自然エネルギーの実用化が進んでおり、世界の流れになっています。
日本の電力会社がエネルギーを独占するやり方をやめ、小規模な発電を各地で行っていけば原発に依存する必要はまったくありません。(「週刊しんぶん京都民報」2011年5月29日付掲載)
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