中田さんの命日に高裁勝利を誓う 過労死裁判支援ネット
「トステム」綾部工場で過労死した故中田衛一さん(22=当時=)の遺族が、同社に損害賠償を求めている裁判を支援する「中田衛一22歳過労死裁判支援ネットワーク」(中田ネット、奥西史樹会長)は16日、第5回総会を京都市中京区で開きました。同日は中田さんの命日で、亡くなってから10年目です。
訴訟は中田さんの両親・正義さん、弘美さんが起こしているもの。5月25日に京都地裁は原告の請求を退ける判決を下しました。両親は「不当判決で控訴する」としています。
奥西会長が活動報告し、「トステム」が4月から「LIXIL」グループに統合したことを紹介。「会社側を逃がさず、責任を追及し続けよう。青年の過労死をなくすたたかいに、多くの青年が参加してくれています。裁判所に中田さんの両親、青年の思いを受け止めてもらえるよう、傍聴席をいっぱいにし、署名を広げよう」と呼びかけました。
弁護団の毛利崇弁護士が判決の内容を解説。中田さんの死因について、厚生労働省の労災認定基準を満たしていないことから「過労死でない」と判断されていると指摘し、「『基準に満たないから』と却下するのでなく、22歳の若者がなぜ死ななければならなかったのかを解明しようとすべき」と批判しました。
高裁に向けて、「中田さんの死亡が長時間労働による疲労の蓄積によるものだと、さらにわかりやすく立証していきたい」と訴えました。
中田さんの両親がメッセージを寄せました。
選出された役員は次の通り。
○会長=奥西史樹○副会長=小畑敦子、渡辺輝人(以上再)、西村和将(新)○事務局長=西村大輔○事務局次長=高木慎太郎、松田瑠衣、永井宏和、芝井公(以上再)。