狂言師・茂山茂さんがネコの役でミュージカルに挑戦
狂言師の茂山茂さんが、ミュージカル初挑戦します。11月5日、京都市上京区の府民ホールアルティで行われる「平成散楽ミュージカル 京の森のものがたり」で主人公のネコ・おけいを演じます。
詩人・有馬敲さんの散文詩「京の森の物語」を詩人のひらのりょうこさんが8世紀に大陸から伝来した軽演劇のルーツといわれる“散楽”という形式でミュージカルに脚色したもの。ひまわり児童合唱団、上京ワークハウス合唱団、立会詩の朗読集団ら70人が共演します。
荒廃した森に住む動物たちの食べ物をめぐる争いで、子どもや家族を失ったネコのおけいが失意の中、放浪の旅に出てそこで出会ったトリやサル、ヒトとの語らいを通じて生きる希望を見出していくストーリー。
茂氏は「狂言以外のジャンルへの挑戦はまだ数少なく、セリフを謡に乗せるのが難しいです。千之丞が『王様と恐竜』で現代のセリフを謡にして舞うのに苦労して演じていたのを見ていますので、参考にしようと思っています。ネコは面を付けずに化粧をしてはどうかなど、いろいろと新しいこともやってみたい」と意欲的です。
ひらのさんは「老若男女、障害のある人、病弱な人も一緒に望みをつないで生きていこうと呼びかけたい。中世京都のエネルギッシュな人々の坩堝(るつぼ)のような舞台を作りたい」と話しています。
開演は15時(開場14時半)。3000円(前売り2500円)。中学生以下4歳まで2000円(前売り1500円)。問い合わせ先FAX075・492・5897(ひらの)、pnks69067@ares.eonet.ne.jp。