原発ゼロへ国民的運動を 共産・伏見地区が講演会
日本共産党伏見地区委員会は10日、伏見区の呉竹文化センターで、「できるか? 原発ゼロプログラム」と題して井上哲士参院議員が同党の「原発からのすみやかな撤退、自然エネルギーの本格的導入を」を説明し、エコテックの林敏秋さんが「自然エネルギーを暮らしの中へ」と題して報告しました。会場いっぱいの約110人の参加者からの質問や意見などが寄せられ、関心の高さを示しました。
井上議員は原発事故は他の事故と違い、いったん事故が起きれば人の手では押さえることができない「異質な危険」性があり、放射能汚染は広大な地域に広がりその範囲は定かではないこと、福島原発の廃炉には何十年もかかるという、福島原発事故が明らかにした事態を3点にわたり述べました。
また世界の地震の約10%が狭い日本で発生しているという有数の地震国に原発が集中立地している危険性も指摘。危険な原発からの早期撤退とそれに至る原発ゼロのプログラムも具体的に提起しました。そして、自然エネルギーの本格的な導入をドイツなどの取り組みや計画を紹介し、「原発からの撤退とエネルギー政策の速やかな転換を実現するためには国民的な幅広い世論と運動が必要であり、共産党はその先頭になって頑張りたい」とのべました。
第2部では、太陽光発電や風力発電機、太陽熱温水器など自然エネルギー関連機器の販売・施工事業に取り組んでいるエコテックの林さんがプロジェクターを駆使して、「エネルギー政策の転換は可能か?」と題して問題提起しました。
再生可能エネルギーの基本的考え方や利用可能な自然エネルギーの種類と転換への障害、原子力偏重のエネルギー政策である電源3法などについて述べ、「原発にかわる自然エネルギー、低エネルギーで日本の電力は100%まかなえる」と具体的数値をあげて説明しました。
東京での「原発ゼロをめざす7.2緊急行動」に参加した馬場こうへい府議が議会報告しました。
参加者から「大きなマンションや学校、市役所などの屋上を利用するなど共産党はもっと具体的な提案をしてほしい」などの意見が寄せられました。
講演会では衆院京都3区の石村和子代表が司会をつとめ、鈴木貴之地区委員長があいさつしました。(仲野良典)