東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、日本共産党は、「政府は、原発からの撤退を決断し、原発をゼロにする期限を決めたプログラムの策定を」と提唱、国民的運動を呼びかけています。原発問題、エネルギー政策についての府民各層の主張・提言をシリーズで紹介します。

丹波から流れ起こす

 福島第1原発事故をうけ若狭原発群から10~60キロ圏内の丹波から脱原発の流れを起こそうと「原発なしで暮らしたい丹波の会」への賛同を呼びかけています。亀岡市や綾部市在住の人を中心に、会員は約170人です。
 会の特徴は約2割が有機農業や自然農法を営む農業者です。これらの人は長年かけて育ててきた土が命であり、原発事故の汚染によって土の表面を削ったり入れ替えることは考えられません。
 会では丹波の様々な地域で個別に活動している個人や団体を、横のネットワークを形成しそれぞれを結びつけ、相互に支援し、原発や放射能に関して正しい情報を共有し、若狭原発群と背中合わせの丹波での運動を盛り上げたいと考えています。
 私は原発を許す社会は、農村、過疎地、社会的弱者が負担を強いられる、格差や差別を前提にした社会だと思います。原発は事故を起こさなくても労働者のなかに被ばく者を生みます。被ばく前提の原発は反社会的です。また福島の事故でこれまでの原発の安全審査の基準が崩壊しました。つまり個別の原発の問題ではなくすべての原発について安全性の根拠は無くなりました。これからは自然エネルギーによって雇用を増やしているドイツやスウェーデンなどに学んで、地域再生のためにも自然エネルギーへの転換に真剣に取り組むべきです。(「週刊しんぶん京都民報」2011年10月2日付掲載)
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