「原発ノー」の京都市長を 中村氏が伏見で初宣伝
来春の京都市長選挙に出馬を表明している中村和雄弁護士が5日、伏見区の大手筋商店街でお披露目街頭演説を行いました。朝から小雨でしたが、同商店街では「戦国・城下町まつり」で大勢の買い物客らでにぎわう中での演説会になりました。
演説会では、福島原発事故で学校給食への放射能の不安から2人の子どもとともに千葉県から京都の実家に自主避難している女性が、「子どもたちにとっては放射能の暫定基準はないんです。限りなくゼロでなくてはならないんです。不安でたまらなくなり伏見の実家に避難してきました。京都で脱原発、原発NO!の市長を実現して、子どもたちの未来を明るく切り開いてほしい」と訴えました。
福島から伏見桃山に子どもとともに自主避難している加藤ゆうこさんは、「わたしの願いと中村さんへの期待」を切々と述べました。
また物理学者の益川敏英夫人の益川明子さんからメッセージが寄せられ、「お披露目の街頭演説に来ていただいたみなさん方、新しい京都の街づくり、そして子育て支援と脱原発を訴えられる中村さんで新しい京都市をつくりましょう」などと呼びかけました。
「市政刷新の会」を代表して京都総評議長の岩橋祐治さんの訴えに続き、中村和雄さんは「脱原発を宣言し、循環、底上げ、参加の市政を」と最初に力強く呼びかけました。「福島原発事故から福島市まで約60キロ、若狭の14基の原発から京都市までちょうど60キロです。今、福島の子ども達大変な状況です。毎日毎日通学している道、その道ばたで放射能の基準値を大幅に上回っているんです。除染作業が行われているが雨がふり風が吹けばまた元通りになってします。いつダメになるのかと不安でいっぱいです」と状況を述べ、「福島の子どもたちの思いをしっかり受けとめ、全ての原子力発電所をなくしましょう。京都が脱原発を宣言することは全国の脱原発をめざす自治体と福島といっしょになって政府にしっかりと求めていくことができるんです」と訴えました。
また中村氏は19政令指定都市中2番目に多い倒産、非正規雇用は一番高いのが京都市であると指摘し、中小企業の仕事を守り、生活できる賃金保障の公契約条例による規制と保障など具体的施策を述べました。
さらに伏見区の不便きわまりない交通問題、地域の老朽化した学校、マンモス校解消、市民の直接参加による伏見区のまちづくりなど新しい京都をつくる伏見をつくる政策を訴えました。(仲野良典)