京の名工展 京都府伝統産業優秀技術者(「京の名工」)の作品を一堂に集めた「京の名工展」が京都文化博物館(京都市中京区)で開催中です。20日まで。
 府は1959年より、長年伝統産業に従事し、優れた技術を持つ職人を「京の名工」として表彰しています。今回は、京人形や京漆器、京友禅など各分野から熟練の技による逸品が計125点出展。また、若手職人による「京もの認定工芸士」作品展も同時開催されています。
 会場では、東日本大震災被災者への癒しの思いを込めた「お祈り お地蔵さん」と題した陶人形(小田益三)や繊細な糸使いで絵画と見紛うほどの能面の刺繍(西山高市)、来年の干支・辰(龍)をモチーフにした作品など来場者は巧みの技に見入っていました。
 「耕作する(cultivate)」と題し、桐木を彫刻した農婦の人形を出展した京人形師・片岡行雄さん(76)=1995年表彰=は、「文化(culture)も伝統も常に耕すことなしに前進しません。衣装にハトの柄を付けているのは平和への思いからです」と話していました。
 会場は同館5F。入場無料。会期中、11時と14時に出展者による説明会があります。問い合わせTEL075・222・0888(京都文化博物館)。