京都農協の不当労働行為 組合側が4度目の勝利
京都農協(中川泰宏会長、元衆院議員)が京都農協労組への組合つぶしを行った不当労働行為をめぐって、同農協側が不当労働行為を認定した中央労働委員会の救済命令の取り消しを求めた訴訟で、東京高裁(園尾隆司裁判長)は17日、京都農協の請求を棄却しました。
不当労働行為を訴えてきた同労組は、今回の高裁判決勝利により、京都府労働委員会、中央労働委員会、東京高裁と続けて4度目の勝利になります。
京都農協は05年4月の京都農協と京都丹後農協の合併時に、団体交渉拒否や中川会長を中心にした組合攻撃・脱退強要を繰り返し、丹後農協労組(当時)つぶしを強行。同労組は、不当労働行為にあたると救済申し立てを行い、京都府労委(07年4月)は労働組合側全面勝利の救済命令。農協側は、不服として中央労働委員会へ再審査を申し立てましたが09年2月に敗れ、東京地裁に命令取り消しを求めて提訴。東京地裁は昨年「判決を待たず団体交渉をすべき」とする緊急命令を発し、今年3月の東京地裁でも労組側勝利の判決が出されていました。
府農協労連の濱見秀行書記長は、同日会見を行い、「京都農協・中川会長は、判決を重く受け止め、違法な組合つぶしを謝罪し、一刻も早く労使関係の正常化をはかるべき」と訴えました。