脱原発、雇用で違いクッキリ 政策討論会で中村氏ズバリ
京都市長選(22日告示、2月5日投票)にむけた「京都市長選公開政策討論会」(NPO法人環境保護団体GAEA、メトロ大学共催)が10日、京都市左京区のクラブメトロで開かれ、「市政刷新の会」の中村和雄候補と現市長の門川大作氏が討論を交わしました。中村候補は参加しましたが、門川氏は参加せず、メールでの回答のみでした。
討論は▽脱原発・エネルギー問題▽若者の雇用・貧困問題▽京都の文化政策、音楽・ダンスができるクラブの運営・取り締まり問題―などのテーマについて議論されました。
原発問題について、門川氏は「脱原発依存」と回答。これに対し脱原発を表明している中村候補は、「原発問題では、私と門川さんは全く違う。私は、関西電力の株主総会で脱原発をはっきりと訴える。国や電力会社に脱原発を積極的に求めていきます」と回答しました。また保育所の給食など放射能検査体制の充実、放射能汚染されたが震災がれきを持ち込ませないこと、再生エネルギーへの転換などの政策を紹介しました。
若者の雇用対策について、門川氏は、就職支援の機会増加や府・国と協力しての雇用対策強化などを回答。中村候補は、「雇用問題の問題点は、これまで正規雇用だった仕事がどんどん非正規に置き換えられていること。単純に就職の機会を増やしても、非正規の仕事しか見つからないのが実情」と指摘し、国に対して労働者派遣法の抜本改正や、正規雇用を増やすために企業に規制をかけていくことなどを強調しました。また、市の仕事を受ける業者・労働者の賃金を下支えし、地域経済を循環・底上げする公契約条例の制定を訴えました。
文化施策について、中村候補は、住民の意見を聞かずに強行している京都会館の改修や水族館建設など現市政の手法を批判し、「すべての情報をオープンにし、市民で議論することが大事。住民の意見を聞く区民協議会を設置したい」と主張しました。
参加したミュージシャンやクラブ経営者などから「健全に運営していてもクラブが摘発されたり、警察の規制が厳しくなっている」「深夜営業をストップさせられている」など警察の厳しい規制・摘発に批判の意見が寄せられました。これに対して中村候補は、「健全にダンスや音楽を楽しむクラブが不当に深夜営業をやめさせられるのはおかしい。クラブを運営する人とも連携して改善させたい」と述べ、不当な摘発や指導を改めるよう訴えました。