放射能汚染と「食」の安全について 福知山教育ネットはこのほど、福知山市の中丹勤福会館で、講師に小野英喜・立命館大学非常勤講師を招いた「放射能汚染と『食』の安全について」の学習会を開き、現・退職の教職員や保護者、市民ら34人が参加しました。
 小野氏は、放射線は弱いものであっても近づけば危険度が増し、逆に強いものであっても遠ざかれば弱くなることをワット数の違う2種類の電灯実験で分かりやすく説明。また、農産物に吸収される放射性物質により牛肉や野菜、果物などの被害は全国に拡大しているが、産地評価ではなく産品や製品の検査と情報公開の大切さを強調しました。
 また内部被曝は、「確定的被害」として白血球の減少、永久不妊症、脱毛、熱傷などとして現れ、さらに確率的被害(宝くじ的被害)としてガン、遺伝子の損傷、白血病などとして現れると指摘。内部被曝の脅威として食の汚染があり、基準値以下でも「安全」とは言えず、基準値を下げさせることや検査態勢をとる重要性を豊富な資料をもとに解説しました。さらに、質問にも答えながら、自分たちでも除去の工夫(水洗い、ゆでる、酢の活用など)をすることが大切だと話しました。
 参加者からは「大変分かりやすくもっと聞きたい」「放射能測定器は特に学校給食には必要」「子どもを守るために多くの方々と手を繋ぐことが大切」「放射線測定機器を是非とも給食センターに設置を」「『食の安全と子どもたちに安全な給食を』の提案を共同で広げてほしい」「情報が飛び交うがちゃんと教えてくれる機会を沢山つくって下さい。次の世代の子どもたちを守るために何か手伝えないかなと思う」など沢山の感想が寄せられました。
 教育ネットから、昨年12月議会に提出した5件の請願は継続と不採択になったとはいえ、議会での理解が深まり、委員会審議が評決まで公開されたことなどの到達点が報告されました。
 日本共産党の大槻富美子市議が12月議会で市当局に対し全国的な取組や消費者庁の通知を紹介しながら、給食の食材検査機器の導入を強く主張したことを報告しました。