クラブメトロ中村弁護士 2月の京都市長選で脱原発を公約に掲げてたたかった中村和雄弁護士を招いて、原発問題について語るトークショーが5日、京都市左京区のクラブメトロで開かれました。同クラブが社会問題について考えようと運営する「メトロ大學」の主催で、40人が集まりました。
 同企画は、福島第1原発事故から1年に当たる11日に向けて、原発問題を見つめ直そうと催されたもの。
 中村氏は、放射性物質による内部被ばくについて解説し、放射能が牛・豚などのエサや海洋にも広がるなどで、多くの食品内に含まれ、すでに流通していると指摘。政府が汚染について隠していることが最大の問題とのべ、「ヨーロッパでは汚染状況など、すべて知らせて議論している。私たちが声をあげて、政府にすべてを任せないことが大事だ。市民が行う放射線測定の取り組みを広げよう」と呼びかけました。
 また、今後の脱原発運動について、原発の危険性や福島県の実態、県民の思いなどをよく知り、受け止めることが必要と強調。「私たち一人ひとりが、原発をどう考えるのか、自分がどう行動するのかと考えることで、市民が政治を取り戻すことにつながる。市民が政治を行う新しい時代がきている。自分でも学び、さらに多くの人と話し合って脱原発運動をつくっていこう」と訴えました。
 トークショーに先立って、フィンランドで世界で初めて建設された高レベル放射性廃棄物の永久処分場について描いたドキュメンタリー映画『100,000年後の安全』(マイケル・アドセン監督)が上映されました。