「提言」、懇談会に期待(1) 京都建築設計監理協会会長 川下晃正さん
日本共産党が2月7日発表した「消費税大増税ストップ!社会保障充実、財政危機打開の提言」と同党の志位和夫委員長を迎えて開く「日本と京都の暮らしと経済を語り合う懇談会」(7日13時、ウェスティン都ホテル京都)への各界の期待の声を紹介します。
増税反対の声もっと
私たちの団体は、建築の「設計監理」を専業としている建築事務所40社でつくっており、「施工」まで行う設計事務所はいません。建設産業は不況のあおりを受けて仕事が少なく、この上に、消費税が増税されればますます厳しくなる。5%の消費税が10%になれば、設計料よりも税金の方がはるかに多くなる。こんな馬鹿なことは許せませんよ。増税反対の声は、もっと上げてほしい。
消費税に代わる財源について、大型公共工事の浪費を一掃、原発推進予算や軍事費の削減、政党助成金や機密費の廃止、富裕層・大企業の応分負担などを掲げていますね。この「提言」は、ほぼ賛成ですね。しかし、大型公共工事を浪費と断じるのはどうでしょうか。建設産業は内需に左右されます。公共工事は地域のインフラ整備とつながっており、社会的に必要なものであり、内需拡大のためにも重要です。公共工事を一概に悪者扱いせず、必要な公共投資は大いに進めてほしい。
志位委員長にも率直に申し上げ、有意義な懇談をしたいと思います。(「週刊しんぶん京都民報」2012年3月18日付掲載)