常照寺、60回目の吉野太夫花供養
京都市北区鷹峯の常照寺(奥田正叡住職)で8日、60回目となる吉野太夫花供養がおこなわれました。
同寺は、本阿弥光悦が寄進した土地に、日乾(にちけん)上人が創建した日蓮宗の寺。日乾に帰依した2代目・吉野太夫(松田徳子)の墓があります。花供養は、吉野太夫をしのび、桜の咲く4月に行われてきました。
当日は、沿道で檀信徒・市民らが見守るなか、島原の太夫がかむろと傘持ちを従え、きらびやかな打ち掛け姿で寺までの道中を練り歩きました。本堂では追善法要、献茶、舞が奉納されました。境内では、吉野太夫の墓前供養が営まれたほか、60回を記念して建立した太夫有縁者の供養塔・裏千家前家元寄贈の記念碑の開眼式も行われました。
追善法要で奥田住職は「60回を迎えることができたのは、吉野会を支えていただいた物故者の陰の力があってこそ。花供養を京都の文化として今後も続けていきたい」とあいさつしました。